Life-ism

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気になる音

特にこれといって何、ということではないかもしれない。でも、私には気になるのである。

隣の部屋に一人で暮らしている高齢女性(おそらく70代前半)の咳き込んでいる音が、一日中聞こえてくる。

咳き込みの音に気付いたのは、このマンションに越してきた年の夏だった。最初は「咳が長引いているな、風邪をこじらせたのかな」と思っていた。廊下で見かけたら「咳がつらそうですね。何かお手伝いできることがあれば、遠慮なく声をかけてください」と言おうかな、と思っていた。

鍼灸の先生にそのことを話すと「病気に関することは、後でトラブルになるかもしれないから放っておいた方がいいですよ」と言われた。ああ、そういうものなのか、と学んだ。

それから3ヵ月ほど咳き込みの音が聞こえていたが、気付くと聞こえなくなっていた。

昨年の夏も、やはり梅雨入りの頃に咳き込みの音が聞こえ始め、秋が深まるまで聞こえていた。今年も同様で、今もずっと聞こえている。休日に、夫が「これが朝から晩までずっと?」と言う。はい、そうですよ。

咳の出る風邪をひくと、咳にエネルギーを奪われて、とてもしんどい。それが毎年、半年も続くのだから、心の底から気の毒だと思う。そのしんどさがわかるだけに、咳き込みの音がずっと聞こえてくるというのは、けっこう応える。

ダニが咳の原因といわれているのか、晴れている日には必ず布団を干す。パンパン!パンパン!としつこく派手に布団を叩く。換気にも気遣っておられるのか、網戸や窓を頻繁に開け締めする。お耳が遠いのか、開け締めのたびにガラガラピシャン!と乱暴な音を立てる。

さらには、ベランダに大型のゴミ入れを置いていて、毎日このゴミ入れにゴミ箱をガンガン!ガンガン!と叩きつけてゴミを落とす。慣れない頃は、その音にドキッ!と反応したものだった。たまに、落としそこねたゴミがうちのベランダに流れてくる。痰のついたティッシュ、のど飴の袋の切れ端、その他もろもろ。

半年間続く咳と、しつこい布団叩きと、乱暴なサッシの開け締めと、ゴミ箱のガンガン。もしかして、売主さんがこの部屋を売った理由は、これだろうか、と思ったこともある。

反対側のお隣は、寒くない季節にベランダ木工に勤しむ方で、平日の午前(昼から仕事に行かれる)にギーギーカンカンと音を立てる。「あぁ始まった。これは参ったな」と思ったが、今年は熱が冷めたのか、一度も聞こえなかった。

木工の音の方が、まだいい...。人が咳き込んでいる音よりは...。

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そういうわけで、今日も環境を整えるために、ノイズマスキングのための音楽を鳴らす。

今、気に入っているBGMは、Spotify(アプリ)のReading Chilloutだ。無料なのでCMがたまに入るけど、心地よい空間を作ってくれる。他のプレイリストに比べて、Reading ChilloutはCMの頻度が少なくされているように思う。