Life-ism

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養生日記

昨夜、就寝前にふと手にとった『こころの処方箋』(河合隼雄著)に<健康病>について書かれていた。

健康病とは、要するに病的な健康オタクのことである。テレビ番組で<○○が良い>といえばそればかり食べ、<○○が悪い>といえば徹底的に遠ざけ、タバコや酒をのむ人をヒステリックに忌み嫌い、血圧や血糖値などの数値にいちいち一喜一憂する。その人の周囲にいる人たちは、食事のたびにアレがいい、コレが悪いと講釈を聞かされて食事がまずくなってしまう。

……こ、これは、まるで私ではないか。私の健康オタク度は、客観的にみればかなり病的なのかもしれない。

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先日、ハワイの山岳地帯を7日間で250 km走る過酷なレースを追いかけたテレビ番組を観た。そのレースに白血病の59歳の男性が出場し、見事に完走した。その男性は白血病(からだの病気)であるが、決して病人に見えない。なぜなら、こころとたましいが生き生きと健やかに輝いていたからだ。

一方、このところの私は、からだの不具合を<正すべき悪>または<贖うべき罪>のように捉え、からだの不具合をなくす/改善させることにばかり、気を取られていた。

からだの調子が思うようにならないと、こころのエネルギーを失い、たましいの光がくすんでいた。この夏に行きたいと思っていたあの山も、この山も、今の体調だったら絶対に無理だ、あきらめようと思っていた。

もし、私が白血病の患者なら、今日はどことどこが痛い、これとこれしか食べたくない、何もやる気がしないなどとからだの不具合にのみ意識を向けて、何もせずにベッドの中でただ時間をやり過ごすので精一杯だろう。けれど、あの男性はハワイのレースに出場して250 kmを完走した。

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からだの不具合を<正すべき悪>や<贖うべき罪>と捉えないこと。そして、こころとたましいを生き生きと輝かせること。

これが、老いとともに人生後半を生きていく上で、とてつもなく大切な鍵になるのではないかと思えるのだ。