Life-ism

生活者が発信しています。暮らしの知恵。こころとからだの健康。

嫌な感情の原因

こころの中にわいてくる嫌な感情について書きたいと思います。

Aさんの子供は受験生で、優秀な大学に進むことを希望してがんばっています。そのことを聞いたとき、私の中になぜか嫌な感情がわいてきました。あせりのような腹立たしさのような感情でした。一方、Bさんの子供は優秀な高校を卒業し、優秀な大学に進みました。そのことを聞いた時は、Bさんの喜びに対する共感がわいてきたのです。

なぜ、同じような状況に対して異なる感情がわいたのか、自分でも不思議でした。そのことについてしばらく考えていて、私なりの答えが得られました。

それは、期待または予想が外れたから、です。

Aさんの家庭は経済的に恵まれておらず、Aさんの子供は遊んでばかりで勉強をしない高校生でした。そのため、私は(とても身勝手ですが)Aさんの子供が優秀な大学に進むことはないだろうと予想していたのです。一方、Bさんの家庭は経済的に恵まれていて、Bさんの子供は優秀な高校に通って真面目に勉強していたので、優秀な大学に進むことは容易に予想できました。

私にとって、Aさんの子供が優秀な学校に進むことは予想外で、Bさんの子供が優秀な大学に進むことは予想どおりだったのです。それが、同じような状況に対して異なる感情がわいた原因です。

期待や予想が外れたことで嫌な感情がわく例として、

・ 恋人が自分の誕生日を忘れていたので悲しくなった

・ 病気で寝込んでいる時に家事を手伝ってくれない夫に腹を立てた

・ かなりの成果を上げたのに上司が評価してくれなくてがっかりした

・ 子供の成績が悪かったのでイライラして子供に説教をした

というのがあります。誰でも心当たりがあるのではないでしょうか。

人間は、期待や予想が外れた時に、嫌な感情を持つようにできているのです。「集めた情報を脳で整理して出した予想や期待が外れた時は、緊急事態だと認識して行動すべし」という動物的本能を持っているからです。期待や予想をすることも、それが外れた時に嫌な感情がわいてくるのも、動物として自然なことなのです。

嫌な感情がわいたときは、予想や期待が外れたからだと認識して、自分が抱いていた予想や期待に目を向けて考えるようにすると、嫌な感情を持ち続けずに済みます。

例えば、子供の成績が悪くてイライラするのは、子供が良い成績を取るという期待が外れたからです。感情の勢いにまかせて説教を始める前に、子供が良い成績を取ることを、なぜ期待するのか、その期待は本当に妥当な期待だっただろうか、などと考えてみると、子供に対してどんなアプローチをすべきか、あるいはしないべきかが見えてくるように思います。

悲しみ、怒り、嫉妬、ねたみなどの嫌な感情は、いずれも期待や予想が外れた結果です。嫌な感情にとらわれていると、エネルギーを必要以上に消耗します。エネルギーの消耗があまりにも著しい場合には、精神の病気になってしまいます。

嫌な感情が生まれるメカニズムを知って、とらわれずに抜け出す方法を知っておくことは、こころの健康を保つのにとても役立つと思います。